屋根の修繕

屋根の劣化症状

屋根の種類によって劣化状況の見分け方は異なります。

日本の住宅で一般的な瓦屋根は割れやズレからまずはチェック。材料としては耐久性が高いので、瓦そのものの劣化は気にすることはありません。ただ、地震や台風の飛来物で割れてしまったり、ズレが生じるとそこから水が侵入しやすくなります。

瓦屋根で最終的に防水しているのは、瓦の下の防水シート。紫外線や風雨からは瓦に守られて劣化はほとんど起きません。ですが、工事中の釘の打ち抜きや施工不良による亀裂から水が侵入することがあります。瓦に割れやズレが生じると、瓦の下に雨水が回り込みやすくなり、コレらの防水不良から雨漏れを引き起こすことがあります。

 

金属屋根は素材の金属を塗装の被覆が守っています。塗装は耐久年数が10年程度なので、色あせやチョーキングと呼ばれる粉吹きがあれば塗替え、吹き替え時。塗装の劣化でなくても、表面の傷からサビが発生している場合も要注意。

 

スレート屋根での注目ポイントはカビや藻。撥水能力が落ちて水はけが悪くなっている証拠です。細かいキズやひび割れを発見する目安にもなります。

 

屋根材以外の劣化

劣化や不具合の注目ポイントは屋根だけではありません。雨水をスムーズに流す樋にも注意する必要があります。樋が詰まれば屋根で雨水が溢れ、思わぬところに水が周り漏水の原因となります。

また、屋根材料の下地金物や軒先の木材も注目ポイント。下地金物をつたって壁の中に水が侵入したり、軒先の木材が腐って傾き樋がスムーズに雨水を流せなくなったりする場合があるからです。

 

屋根修繕を安くするコツ

屋根修繕を安くするには劣化の初期に手をつけること。

劣化がすすんで屋根の下地材や壁へ水が侵入すると、下地材を腐らせて修繕範囲がどんどん広がってしまいます。修繕の回数が増えたとしても、1回が小さな手間で住むことがトータル的にはコストを抑えることに繋がるのです。

 

明確な劣化のサインがなかったとしても、外壁の塗替をおこなうなら、見積もりの際に屋根の点検もしてもらうことをおすすめします。

素人では発見出来ない劣化や屋根に登らないと見つけられない劣化を早期に発見できれば、外壁塗替えと合わせて工事をしてもらうのがお得。

工事には足場や材料の搬出入など、工事の準備がつきもの。外壁塗装と屋根修繕を同時に行うことができれば、共有できる準備手間も多く別々に工事を行うよりも割安で行うことができるからです。